教える事って…難しい。「できる」「知っている」と「教えられる」は違う。

      2016/06/08

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「天才は、先生に向かない」といいます。スポーツでも、勉強でも自分がなんでも簡単にできてしまうと、なぜ相手ができないのかがまったく理解できません。だから、教師には向かないのです。つまり、「できる」「知っている」と「教えられる」は違うのです。

相手が、どこでつまづき、何が理解できないのかがわかる人、そしてそれを相手が消化できるように工夫して伝えられる人が求められます。

相手にわかりやすく伝える、わかりやすく教えるために

「誰に」「何を」伝えるのかを明確にしなければなりません。これが、わかりやすく伝えるための第一歩です。「わかりにくい話」になる最大の要因は、この作業をきちんと行わないことにあります。

皆さんにも、経験があると思います。あれこれ話しをするけれども、要するに何を言いたいのかがわからない・・・。そういう人が、みなさんの周りにもいると思います。

なぜ、そうなってしまうのか??何が言いたいのか本人もわかっていないからです。本人も何が言いたいのかわからないことを、相手に伝えられるはずがないのです。

ではなぜ、自分でもわかっていないのか??それは、きちんと頭の中を整理しないまま、話を始めてしまうからです。

相手に伝える前に、「何が言いたいのか」=「結論」を自分のなかで明確にしなければなりません。話すこと、書くことはすべて「結論」を導くために必要な要素だけに絞ることです。そうすることで、相手は「要するに何が言いたいのか」を迷うことなく理解してくれるのです。

「誰に」伝えるのか?

伝える相手が「誰か」によって、「何を」伝えるか(何を伝えるべきか?)は変わります。

たとえば、「円安、円高とは何か?」を説明するとします。相手が大人か、小学生かによって、伝えるべき内容は変わります。小学生であれば大人と違い噛み砕いて、簡単に理解しやすい、イメージしやすい物にたとえたりしますよね。

また、「誰に」には、相手の気持ち・聞く姿勢も含まれます。その相手はノリノリで聞いてくれるのか??それとも時間がなくて集中して聴くことができないのか??それも考えなければいけません。

たとえ同じ人物であっても、状況や話のテーマによって聴く姿勢が変わりますよね。それも含めて「誰に伝えるのか?」なのです。

ものすごく忙しい人に「歴史的背景からご説明しましょう」といったら、「そんなこと、どうでもいい。ポイントだけ教えて!」と言われるでしょう。反対に、みなさんの報告を今か今かと待っている上司に「先日の件、概要だけ伝えますね」と言ったら「詳細を報告しろ!」と怒られてしまいます。

つまり、伝える相手が「誰か」によって、またその人の「姿勢」によって、伝えるべき内容が変わるのです。

このように、常に「誰に」と「何を」はワンセットです。
「誰に」「何を」伝えるのか(伝えるべきなのか)を、まずは自分の頭のなかできちんと整理しておかなければいけません。それが伝えるためには必要不可欠なのです。

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